胆石の腹腔鏡の手術

傷の小さな手術

手術では2〜3mmの細い鉗子を使うため、術後の傷跡が小さくて済みます。

胆石症とは

胆道とは胆汁が流れる管のことです。胆石症になると胆道に結石が生じますが、結石の場所によって以下に分類されます。

  • 胆管結石
  • 胆のう結石
  • 肝内結石

胆のう結石のことを胆石と呼ぶケースがほとんどです。

当院で治療を行っている胆石

当院では、胆管結石と胆のう結石の治療が可能です。また、胆のう腺筋腫症や胆のうポリープなどの胆のう壁や粘膜の病気の治療も可能です。治療方法は、精密検査の結果に基づき医師が検討いたします。

胆管結石(総胆管結石)

胆管結石を発症すると、胆管の閉塞による胆管炎、膵管の閉塞による膵炎の発症に繋がる恐れがありますので、なるべく早めに治療する必要があります。通常は、内視鏡下で胆管結石を取り除いた上で胆のうを摘出する流れとなりますので、2~3度の入院をお願いしております。

胆のう結石

高齢化や食生活の欧米化が原因となり、日本人で胆石を発症している方は年々増え続けております。発症しても20〜30%の方は無症状と言われていますが、吐き気や食後の痛みなどの症状があれば手術をした方が良いです。

胆のうポリープ・胆のう腺筋腫症

胆のう粘膜に生じる突起物を胆のうポリープと呼びます。広基性(茎がない)・10mm以上のサイズ・巨大化といった所見があれば、手術した方が良いです。また、胆のう壁の一部もしくは全体が分厚くなる胆のう腺筋腫症は、悪性の疑いがあったり胆石が生じている場合には、手術を検討します。

診断に用いる検査

CT検査

造影剤によって胆管や胆のうの状態を確認します。特に、胆管結石や走向異常の有無の確認の際に有効な検査です。

腹部超音波検査

胆管や胆のうの状態を細かくチェックするもので、空腹状態で検査を受けて頂きます。

治療の適応

胆石ができており、吐き気や食後の腹痛などの症状も起こっている場合は、胆石発作の可能性を考慮して精密検査を受けることをお勧めします。また、胆のう腺筋症や胆のうポリープは、がんとの正確な区別が必要となりますので、こまめに検査を受けるようにしましょう。

手術を推奨する方

  • 胆管結石ができている場合
  • 胆石による吐き気や食後の腹痛などの症状が起こっている場合
  • がんとの正確な区別が必要な場合

治療法

当院では胆石症の治療のために腹腔鏡手術を選択しています。
胆管結石が起こっている際には、腹腔鏡手術で結石と胆のうを一度に取り除きます。
なお、腹腔鏡手術は熟練の医師が担当する必要があるため、全ての医療機関で実施できるわけではありません。

腹腔鏡下胆のう摘出術

手術のために全身麻酔が必要です。炎症の状態に左右されますが、一般的な所要時間はおおよそ1時間です。

四孔式

一般的に実施されている方法で、お腹に穴を4つ空けて胆のうを取り除きます。胆のうの炎症が重度でなければ、2〜3mmの鉗子を使用することで身体の変形や凹凸があまり生じないようにすることができます。

手術までの流れ

Step1初診

問診や超音波検査(検査結果や紹介状がない患者様に限る)を実施します。手術の必要があれば、手術スケジュールを調整し必要な検査に移ります。

Step2検査

CTやエコー検査を行います。他院でこれらの検査を実施済の方は省く場合もあります。

Step3手術適応の決定

診察や検査結果から手術の必要があるか医師が判断します。

Step4手術日決定

手術の必要があれば、患者様のご予定も考慮しながら日程を決めます。

手術前検査

心電図検査、レントゲン検査、採尿、採血、心臓エコー(70歳以上の方のみ)など必要な検査を実施します。

Step5手術説明

全身麻酔が必要となりますが、麻酔科医より丁寧に麻酔の流れをご説明いたしますのでご安心ください

手術説明の外来

手術の進め方や考えられる合併症などを丁寧にご案内いたします。

Step6入院・手術

手術前日の午後から入院をお願いいたします。お部屋に戻られてから3時間経過するまで水分補給はお控えください。翌朝から食事が可能です。

入院スケジュール

手術後の回復力を高める入院生活

吐き気と手術後の痛みの軽減に努めています。

国際的ガイドラインに則ったお薬による吐き気の軽減や、⿇酔科医師による持続硬膜外⿇酔による手術後の痛みの軽減に努めています。

手術前処置は不要です。

浣腸、下剤、術前点滴などは不要ですので、リラックスした状態で手術に臨んでください。

手術翌日からシャワー浴ができます。

全個室にトイレとシャワーがありますので、余計なストレスを感じずに療養に専念して頂けます。

翌日から食事が可能です。

翌日から食事が可能です。

入院費用の概算(3割負担)

健康保険が適用されます。3割負担の方の概算費用は以下の通りです。

腹腔鏡下胆のう摘出術 ○○~○○円

※高額療養費制度が適用され、所得額に応じた自己負担限度額を超過した分は払い戻しさせて頂きます。事前手続きをされる方はお会計の際に限度額認定証をご提示頂ければ、ご請求金額は自己負担限度額だけで済みます。事後手続きの場合は、自己負担額の全額をお支払い頂き、払い戻しのためには別途高額療養費の申請手続きが必要となります。
※差額室をご希望の場合は別途費用が発生します。

TOPへ